寒い時期のキャンプで石油ストーブを使用するときに気になる一酸化炭素中毒。その怖さ、そして対策は?

寒い時期のキャンプで注意したい一酸化炭素中毒。その怖さと対策とは??

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冬キャンプや春キャンプ、秋キャンプなど、寒い時期のキャンプでは、テント内外でガスストーブや石油ストーブを使うこともありますよね。

 

 

暖房器具にもよりますが、石油ストーブの使用の際には、密閉空間での使用に注意が必要です。

その理由が一酸化炭素中毒。

 

一酸化炭素中毒とは?

一酸化炭素中毒という言葉はなんとなく聞いたことがあっても、実際にどういう風に起こって、どんな症状がでるのかは知らない、という人も多いのではないでしょうか?

私もそのひとりでした。

冬キャンプを始めるにあたって、いろんな情報を集めるにつれ、一酸化炭素中毒の存在を知り、小さい子どももいることから、念には念を!ということで対策をしました。

 

これまでにも実際に、寒さ対策にテント内で炭を焚いて寝ていて、一酸化炭素中毒になって死亡したという痛ましい事故のニュースを聞いたことがあります。

楽しいはずのキャンプでそんなことが起こっては本当に悔やんでも悔やみきれません。

 

まずは、その怖さを知ることから、対策が始まります!

私が調べてみた情報などをまとめましたので、参考にしていただけたらと思います。

 

一酸化炭素はどうやって発生する?

通常、ある程度、適切に換気がされている場所であれば、炭素の燃焼をしても、酸素と結びつくので発生するのは二酸化炭素です。

この二酸化炭素は、一酸化炭素ほど有毒性が高くないのです。

ですが、換気が行われていなかったり、限られたスペース内、密閉空間などで酸素が不足してしまった場合、炭素燃焼によって一酸化炭素が発生します。

 

一酸化炭素の有毒性とは?

一酸化炭素は血中のヘモグロビンと結びつく力がとても強く、それらが結びつくことで、酸素を運搬する力が低下してしまい、酸素不足の状態に陥るというのです。

その酸素不足の状態が一酸化炭素中毒の状態です。

体が酸欠状態になるために、身体にさまざまな支障をきたすこととなります。

 

サイレントキラー

まったく無味無臭でその濃度を実際に見たり感じたりすることが出来ないのが一酸化炭素。

刺激もないので気づくことができない危険な毒ガスです。

濃度が高くなって、症状が出るまで気づくことはなく、症状が出た頃にはもう動けないほどになるというので、本当に恐ろしいですよね。

 

私もいろいろ調べていくと、どんどん怖くなって、ちゃんと対策しよう!と思いました。

これを知らないで、この恐ろしい毒ガス!にやられてしまっては、楽しいはずのキャンプが大惨事になりかねないです。

「サイレントキラー」(怖っ!!)。本当に気をつけましょう!

 

一酸化炭素中毒の症状

次に、こういう症状が出たら要注意!という症状を把握しておきましょう。

 

中毒にかかってしまった場合は、一酸化炭素の濃度別で以下のような中毒症状があらわれるそうです。(※個人差等はあると思います)

一酸化炭素の濃度

 

症状

~400ppm

(0.04%)

1~2時間

 頭痛、吐き気

~800ppm

(0.08%)

30~45分

 頭痛、めまい、吐き気、けいれん

 (2時間くらいで意識消失)

~1600ppm

(0.16%)

10~20分

 頭痛、めまい、吐き気、けいれん

 (2時間程度で死亡)

~3200ppm

(0.32%)

5~10分

 頭痛、めまい(30分程度で死亡)

~6400ppm

(0.64%)

1~2分

 頭痛、めまい(約15分で死に至る)


症状は、主に頭痛・めまい・吐き気・手足のしびれ・意識障害などがあるそうですが、頭痛や吐き気がしてすぐ意識を失うという場合もあるようなので、注意が必要です。

頭痛くらいだけなら、いつもの頭痛かな?とかちょっと疲れたかな?なんて思ってしまいそうで、怖いですよね。

また、一酸化炭素中毒の症状になって、その後一旦良くなっても、後遺症が残るケースもあるそうなので、気になることがあったら、すぐに病院にいって説明し、診てもらったほうが良いですね。

 

 

換気が重要!

一酸化炭素中毒対策には、とにかく換気が重要です!

酸素が不足する状態を作らなければ、一酸化炭素中毒になることはありません。

テントは普通の建物と違い、空間が限られているので、換気をしていない中で石油ストーブを使用するとなると、やはり危険です。

テントを締め切った状態で炭を焚くのはもってのほか、石油ストーブなどでも、換気が必要です。

コットンテントなどはある程度通気性があるものもあるようですが、普通のテントの場合は、しっかりベンチレーターを開けておきましょう。

私は念のため、ベンチレーターはもちろん、それ以外にもメッシュ部分に少しだけ隙間を空けておきました。

 

 

一酸化炭素警報器を持っていこう!

とにかく気づかないうちに・・・、というのが怖いので、やっぱり念のために一酸化炭素警報機は必携です。

私も、今回、フジカハイペット(石油ストーブ)をシェルター内で使用したので、一酸化炭素警報機を持っていきました。

私が買って持っていったのは、これ↓。

 

2,000円しないくらい安いので、本当に大丈夫なのかな?と不安はありましたが、テストしてみると、ちゃんと反応しているようでした。

これは、通常、特に危険がない場合は、緑色のランプが30秒ごとくらいに点滅するだけで、とくに表示がないです。

 

たまに「ちゃんと動いているのかな?」と不安になったりもしたので、心配な人には、以下のドッペルギャンガーの警報機が良さそうです。

一酸化炭素を検地したら、すぐに数値で表示され、吊り下げておけるのもポイントが高いですよね。

 

楽しく安心・安全なキャンプのために・・・

極論を言ってしまえば、寒い時期だからといって、わざわざ石油ストーブを持ってキャンプに行って、一酸化炭素中毒になる危険性をとることがおかしい!ということになります。

万が一にも何かがあってからでは遅いのです。

しっかりとした知識を持って、十分な対策をすること。

それでも、不安が残るような場合には、そういう危険性を排除して、別の方法で暖をとるか、あまりに寒いときはキャンプをあきらめる勇気も大切です。

 

暖のとり方は石油ストーブだけではありません。

電気をつかったセラミックファンヒーターやホットカーペットなどの対策も可能です。

 

防寒具や防寒着、冬用の寝袋などをしっかり準備すれば、ストーブなどがなくてもかなり寒さを防ぐことができます。

 

寒い時期だからこそ!というキャンプの魅力もあります。

装備やさまざまな危険性を考慮した上で、しっかりと対策をして、キャンプを楽しみましょう♪

 

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